久留米・善導寺のクリニック 泌尿器科 美容皮膚科 レーザー治療
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泌尿器の症例Cases

1つの症状だけでは症例の特定が困難です。
症状に合わせて考えうるものをご紹介します。
なお、該当するものがあれば、悪化する前に早めのご来院をお勧めします。

女性に多い症例

引っ張られるような違和感

トイレが近い

トイレに間に合わない

尿が出にくい

便秘、腰痛がある

夜間・起床時は症状が弱まる

閉じる

このような症状は 骨盤臓器脱 の可能性があります

子宮脱なら婦人科に行かなくてはとお考えの方もいるかもしれません。
しかし、子宮脱を含む骨盤臓器脱は、泌尿器科も専門です。
また院長はこれまでメッシュを用いた手術を多数経験しておりますので、安心してご相談ください。

考えうる原因

このような症状は「骨盤臓器脱」の可能性があります。骨盤臓器脱は、骨盤底筋群という産道にある筋肉が、出産や加齢、肥満で傷ついたり緩むことで、その筋肉が支えていた子宮や膀胱、直腸などの臓器が産道内に落ちこみ、ときとして陰部から脱出するものです。

様々な症状がありますが、夜間寝ている間や起床時は症状が弱まり、長時間の立ち作業や歩行後、あるいは午後になると症状が強くなるのが特徴です。しばしば入浴中に、ピンポン玉のようなものを陰部に触れることで気づきます。

放置するリスク

軽度であっても、放っておくことで脱出がひどくなることがあります。症状が重くなると、排尿や排便のために指で脱を整復させる必要がでてきたり、さらに重度な場合は、尿管が引っ張られて水腎症をきたすこともあります。

検査や治療法

検査では、エコー検査、内診を行うことが多いです。治療については、メッシュを用いたTVM手術を行います。当院の院長は久留米大学病院で5年間、骨盤臓器脱手術を行ってきました。手術が必要な患者さんには、院長が紹介先の提携機関で手術を執刀することも可能です。

引っ張られるような違和感

トイレが近い

トイレに間に合わない

尿が出にくい

便秘、腰痛がある

夜間・起床時は症状が弱まる

排尿時に痛い

トイレが近い

尿に血が混じる

閉じる

このような症状は 急性膀胱炎 の可能性があります

考えうる原因

排尿時に痛みを起こす、最も一般的な病気は、急性膀胱炎(ぼうこうえん)です。特に問題となる基礎疾患がなくても、尿道から細菌が膀胱へ侵入することによって起こります。

急性膀胱炎は女性に多く、トイレが近い、尿に血が混じる、排尿時に痛いことが特徴的です。多くは排尿の終わりごろに尿道に不快な痛みを感じます。

放置するリスク

高熱や倦怠感などの全身症状、背中の痛みなどを伴う場合には、腎盂腎炎を併発している可能性もあります。重症化するリスクもありますので、すみやかに泌尿器科を受診することが必要です。

検査や治療法

尿検査をすると、炎症細胞(白血球)や細菌が認められることで、わかります。抗生剤治療あるいは無治療でも数日以内に完治することがほとんどです。

排尿時に痛い

トイレが近い

尿に血が混じる

尿が出にくい

尿の勢いが弱い

尿をするのにお腹に力がいる

閉じる

このような症状は 神経因性膀胱・膀胱の老化や血流障害 の可能性があります

膀胱がうまく収縮できない場合に起こると考えられます。

考えうる原因

神経因性膀胱、加齢による膀胱の老化、膀胱の血流障害

膀胱がうまく収縮できない場合にも起こります。膀胱の働きをコントロールしている脳や神経に問題があると考えられていますが、原因がはっきりしないこともあります。

また、メタボリック症候群に伴う膀胱の血流障害や、加齢による膀胱の老化現象としてみられることもあります

放置するリスク

生活の質が落ちる、夜間頻尿のために睡眠不足になることなどが問題です。高齢の方の場合はトイレに行く回数が増えて転倒のリスクが増えることもあります。また、閉塞性腎不全に移行する可能性もあります。

検査や治療法

検査では、尿流量測定検査やエコー検査を行います。正確な診断をすることで、上記のリスクを回避することができる可能性が非常に高くなります。

尿が出にくい

尿の勢いが弱い

尿をするのにお腹に力がいる

尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ漏れ出てしまう

閉じる

このような症状は 神経因性膀胱 の可能性があります

尿を出し切れなくて、膀胱内に尿が残ることで、もれ出てきてしまいます。
放っておくと、腎臓に負担がかかり、他の病気を引き起こすこともあります。早めに受診してください。

考えうる原因

この尿失禁の場合は、尿が出にくくなる症状が必ず先にきます。原因は様々ありますが、加齢や糖尿病などの生活習慣病、脊椎の疾患、直腸がんや子宮がんなどの手術後に膀胱周囲の神経の機能が低下してしまっている場合にもみられることがあります。

放置するリスク

この症状は放っておくと腎臓に負担がかかり、急性腎盂腎炎や、慢性腎不全の悪化を招くことがあります。これらの病気は命に関わる可能性の高い病気です。早期の受診と治療が必要です。

検査や治療法

診察では、エコー検査、採血、検尿を行って、診断します。治療法としては、薬物治療、自己導尿指導、尿道留置カテーテル、膀胱ろう、腎ろうなどがあります。

尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ漏れ出てしまう

トイレが近い

夜間にトイレに起きる

急に尿がしたくなり、我慢できずにもれてしまう

閉じる

このような症状は 過活動膀胱・膀胱容量の減少・夜間多尿・睡眠障害 の可能性があります

朝起きてから就寝までの排尿が8回以上の場合を、「頻尿」といいます。

8回以下でも、自身で多いと感じる場合には頻尿といえます。

夜間に排尿のために起きなければならない症状は「夜間頻尿」といい、一晩に1回であっても該当します。
最も多くみられる尿トラブルのひとつで、安眠できないなど日常生活を大きく妨げる症状です。

考えうる原因

過活動膀胱

尿が少ししか溜まっていないのに膀胱が勝手に収縮してしまう病気で、脳卒中、パーキンソン病など脳や脊髄の病気で、膀胱のコントロールが効かなくなる、前立腺肥大症による排尿障害のために膀胱が過敏になる、などの原因で発生します。また、膀胱の老化現象として起こったり、原因が不明なことも少なくありません。

膀胱容量の減少

少量の尿しか膀胱に貯められなくなるもので、過活動膀胱や前立腺炎、膀胱炎などで膀胱が過敏になるために起こります。

夜間多尿

尿量が多くなるために、夜間トイレに何度も起きるものです。原因としては、糖尿病などの内分泌疾患の他、高血圧、うっ血性心不全(心臓の働きが弱った状態)、腎機能障害などの全身性疾患、睡眠時無呼吸症候群などがあります。こうした場合は、まず基礎疾患の治療が重要です。

睡眠障害

眠りが浅くてすぐ目が覚めてしまうために、目が覚めるごとに気になってトイレに行くものです。膀胱に問題はありません。睡眠薬の内服も有効ですが、よく眠れるような環境の整備や生活リズムの改善も重要です。

放置するリスク

頻尿の原因は色々あり、背景に大きな病気が隠れている場合もあります。市販の薬で済ませずに、泌尿器科で一度ご相談ください。

検査や治療法

過活動膀胱では、膀胱の勝手な収縮を抑える薬剤(抗コリン薬、β3作動薬)を服用します。適切な服用でほとんどの方は改善します。
睡眠障害では、睡眠薬の内服も効果的です。
基礎疾患がある方はまずそれを治療することが優先です。

最近は市販の薬も多く出回っています。しかし同じ頻尿でも原因や症状は様々であり、それがわからないままでの服薬は必ずしも効果的ではありません。

また泌尿器の専門医が診ることで、これまで改善しなかった症状が改善することもあります。市販の薬で思ったように良くならない方は、一度ご相談ください。

トイレが近い

夜間にトイレに起きる

急に尿がしたくなり、我慢できずにもれてしまう

重い荷物を持ち上げたとき、咳やくしゃみをしたとき、ジャンプしたときに、尿がもれる。

閉じる

このような症状は 骨盤底筋群の緩み・損傷 の可能性があります

お腹に力が入った時に尿がもれるタイプの尿もれです。
このタイプの尿もれには、実に女性の4割を超える2000万人以上が悩まされているといわれています。
軽度の場合は、日常の訓練だけでも改善することもあります。

考えうる原因

これは骨盤底筋群という筋肉が緩んだり、損傷したときに起こります。多くは加齢や出産を契機に出現します。他にも、荷重労働や排便時の強いいきみ、喘息なども骨盤底筋を傷め、尿もれの原因になるといわれています。

放置するリスク

尿もれは生命に影響を及ぼすことはありませんが、非常に生活の質を落とします。特に高齢の方の場合は、トイレの回数が多いことで、転倒のリスクが高まったり、外出を避けるようになったりします。尿もれパットの使用も経済的負担になります。

検査や治療法

診察ではまず、十分な問診を行います。次に、膀胱に生理食塩水を注入し、下腹部に力を入れること(怒責)によって生理食塩水がもれるかどうかを確認します。

症状が重い場合は、メッシュを用いた手術を行います。当院院長は、これまでTOT手術を多数行ってきており、十分な経験を積んでいます。TOT手術を行うことで、尿失禁が消失した患者さんも多くいます。一度ご相談ください。

重い荷物を持ち上げたとき、咳やくしゃみをしたとき、ジャンプしたときに、尿がもれる。

尿に血が混じっている

尿が赤い

尿検査で潜血陽性になった

閉じる

このような症状は 尿路結石・膀胱炎・腎臓の病気・または悪性腫瘍(がん) の可能性があります

血尿は、尿を作る腎臓や尿の通り道にトラブルが起きているサインです。
[目でみてわかる血尿]と、[目でみてもわからないが尿検査でわかる血尿]のふたつがあります。
特に、目でみてわかる程の血尿は、重要な病気のサインです。

考えうる原因

尿路結石、膀胱炎、腎臓の病気

尿路結石症では、ほとんどの場合血尿を伴っていますが、目でみてもわからないことが多く、尿検査でわかります。膀胱炎でも、膿尿と血尿を伴う場合があります。また腎臓の病気でも血尿をきたすことがあります。

悪性腫瘍(がん)

悪性腫瘍のうち、膀胱がんの85%は目でみてわかる血尿をきっかけにして発見されます。また腎がんでも、血尿を契機に見つかることが少なくありません。

血尿かどうか目でみてわからない場合でも、尿検査で潜血陽性(血尿)と言われることがありますが、こちらも重要な病気が隠れていることがありますので、注意が必要です。

放置するリスク

悪性腫瘍の場合は早期発見が重要です。
早く見つかれば、それだけ体に負担の少ない治療が可能になります。尿をしていて、あれ?と思ったら、近くの病院でまず尿検査を受けましょう。

また、尿検査で潜血陽性がでたら、目でみてわからないからといって甘くみず、できるだけ早くに泌尿器科で詳しい検査を受けてください。

検査や治療法

超音波検査

泌尿器科では尿検査のほかにまず超音波検査を行います。検査は簡単で、痛みもありません。

CT、MRI、採血、尿細胞診

なんらかの疾患が疑われた場合には、さらにCTやMRI、採血、膀胱鏡などいろいろな検査を行っていきます。喫煙者の場合には、膀胱がんなどの疑いがありますので、尿細胞診という検査をして、尿のなかにがん細胞が混じってないか調べます。

膀胱鏡

膀胱鏡は膀胱の中を直接観察する電子スコープです。やわらかい素材でできており、痛みも少ない検査です。

尿に血が混じっている

尿が赤い

尿検査で潜血陽性になった

男性に多い症例

PSAが高い

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このような症状は 前立腺肥大症・前立腺の炎症・前立腺がん の可能性があります

最近、健康診断や人間ドックで「PSA」をチェックする機会が増えています。
PSAとは前立腺の上皮細胞から分泌されるタンパクのこと。
値が高くなる原因として、前立腺をはじめとした様々な疾患が知られています。

考えうる原因

前立腺肥大症、前立腺の炎症、前立腺がん

PSAが高くなる疾患には、前立腺肥大症、前立腺の炎症、前立腺がんなどがあります。前立腺がんの場合には、PSAの高さの程度によってその確率がほぼ決まっており、4ng/mL前後の基準値の場合、約30%に方にがんが発見されます。

放置するリスク

もし、前立腺がんの場合は、早く診断を確定して治療に入ることが重要になってきます。詳しい検査をできるだけ早くに受けてください。

検査や治療法

泌尿器科では、まずPSAをもう一度測定して、値の変動があるかどうかをみることが多く、併せて直腸診で前立腺が腫大しているかどうかや、硬い部分があるかどうかなどを見ていきます。

また、超音波検査で前立腺のサイズの測定や形態を観察することもあります。さらに、症状や検尿などで前立腺に炎症があるかどうかなどを判断します。こうしたことを総合的に考慮して、がんが疑われるようであれば前立腺生検(精密検査)が勧められます。

値が高いことで不安になるかもしれませんが、一度泌尿器科の専門施設でしっかり検査することをおすすめします。

前立腺生検について

一般的な病院では入院して行うことが多い検査ですが、当院では前立腺生検は日帰りで行っております。また、検査の際は硬膜外麻酔を行い痛みを取り除いて行うことも可能です。

PSAが高い

睾丸・陰嚢のはれ

睾丸・陰嚢が痛い

下腹部の痛みや吐き気

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このような症状は 陰嚢水腫・睾丸(精巣)の腫瘍・感染症・精巣捻転(ねんてん) の可能性があります

特に痛みを伴う場合は、治療に緊急を要するケースもあります。

考えうる原因

陰嚢水腫

陰嚢内(睾丸の周り)に水が溜まる病気で、小児の一部を除いて、多くの場合原因不明です。基本的には悪性の病気ではなく、超音波検査によって簡単に診断がつきます。

睾丸(精巣)の腫瘍

青壮年期の男子に多く、通常痛みを伴いません。一般的に悪性で放っておくと命に関わります。診断には超音波検査や腫瘍マーカーを用いた血液検査も有効です。

感染症、精巣捻転(ねんてん)

睾丸のはれに加えて痛みを伴う場合は、感染症や精巣捻転を疑います。
精巣捻転は、精巣(睾丸)に血液を供給する血管が突然ねじれて、血液が流れなくなる状態です。ねじれの程度にもよりますが、発症後6~10時間以内に治療しないと睾丸が壊死します。下腹部の痛みや吐き気がある場合もあります。

新生児期や思春期に、突然発症することが多く、夜間でも緊急で泌尿器科医や小児外科医がいる病院を早急に受診することが必要です。

放置するリスク

陰嚢水腫は、放っておくと水がさらにたまり、歩行や排尿がしづらくなることもあります。

精巣捻転の場合、受診が遅れて、ねじれを解除しても血流が戻らない場合は、精巣を摘出することがあります。夜間でも早急に病院を受診することが必要です。

検査や治療法

まず超音波検査を行い、陰嚢内に水が溜まっているか、精巣の血管などにねじれが起きていないかなどを確認します。血液検査を行うこともあります。

陰嚢水腫

陰嚢水腫の場合、根治するためには1週間程度の入院による手術が必要です。対症療法として、針を刺して水を抜き、吸引後に薬剤を注入して固定する方法もあリますが、しばらくすると再び水が貯まります。

睾丸(精巣)の腫瘍

睾丸(精巣)の腫瘍と診断された場合は、まず精巣を摘除し、病理学的に組織型を判定します。さらに、全身の画像検査によって、転移していないかどうかを徹底的に調べます。転移が見つかった場合、一般的には化学療法(抗がん剤治療)や放射線療法を行います。転移があっても、適切な治療を受ければ多くは完治します。

精巣捻転が疑われる場合

早急に手術を行ってねじれを解く処置が必要です。当院では久留米大学病院を中心とする関連病院へ、早急に紹介を行い、迅速な対応をとっていただきます。緊急手術になることも多いです。

睾丸・陰嚢のはれ

睾丸・陰嚢が痛い

下腹部の痛みや吐き気

勃起力の低下

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このような症状は 生活習慣病・加齢・喫煙・うつ病・前立腺肥大症・腎臓病など の可能性があります

EDという言葉も日本でポピュラーになってきました。
このEDは種々の原因で起こります。
決して少なくない数の患者さんがいる理由は、その原因にあります。

考えうる原因

EDの主な原因は、年のせいだけではありません。
下記のような原因が知られており、中でも生活習慣病は大きな原因です。

・ 喫煙
・ 生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満、睡眠時無呼吸症候群、メタボリック症候群)
・ うつ病などの神経疾患
・ 前立腺肥大症、慢性腎臓病

EDは局所だけの疾患ではなく、全身疾患の一つとしてとらえなければならないということを覚えておいてください。また、服用中の薬による副作用が原因でEDとなる場合もあります。

放置するリスク

EDは局所だけの疾患ではなく、心筋梗塞や狭心症などの全身に関係する大きな疾患の前触れかもしれません。高血圧で41.6%、糖尿病で42%、高脂血症で20%の患者さんがEDであったというデータもあります。「年のせい」にせず、一度泌尿器科を受診ください。

また、EDの治療の目的は「満足のいく性的関係を回復すること」です。決して恥ずかしいことではなく、自然なことであり、パートナーとの関係においても大変重要なことです。自分一人だけの問題ととらえずに、ED治療の大切さを認識していただきたいと思います。

検査や治療法

服薬

現在3種類のED治療薬が使用できます。インターネットなどで販売されている薬は偽物が多く、有害な物質が含まれている可能性があるので、決して手を出さないようにしてください。本物のED治療薬は医師の処方箋が必要です。

勃起力の低下

尿道口から膿(うみ)が出る

排尿時に痛い

閉じる

このような症状は 感染症・急性膀胱炎 の可能性があります

尿道口から膿が出る症状は、感染症の可能性があります。
身近な人に感染を広げないためにも、できるだけ早くに泌尿器科を受診してください。

考えうる原因

感染症

尿道口から侵入した病原菌が尿道の粘膜に感染して尿道炎を起こしています。尿道炎は主に性行為によって起こり、性感染症に含まれます。

性行為があって2~7日の潜伏期間の後に症状がみられ、強い排尿痛がある場合は淋菌による尿道炎が疑われます。また、性行為があって1~3週の潜伏期間の後に症状がみられ、排尿痛が軽い場合はクラミジアなどの病原菌による尿道炎が疑れます。

尿路感染症の原因菌は耐性を持ったものが多く、治りきっていないとまた再発します。そのため、治療後にちゃんと治癒したかどうかの検査が必ず必要になります。検査には必ず来ていただくようお願いいたします。

感染を予防するにはコンドームを使用してください。また、普通の膣性交の他、オーラルセックスでも起こることが少なくありません。感染を広げないためにも、泌尿器科を受診してください。

急性膀胱炎

排尿時に痛みを起こす最も一般的な病気は急性膀胱炎です。特に問題となる基礎疾患がなくても、尿道から細菌が膀胱へ侵入することによって起こります。急性膀胱炎はトイレが近い、尿に血が混じる、排尿時に痛いことが特徴的です。多くは排尿の終わりごろに尿道に不快な痛みを感じます。

放置するリスク

性感染症を放っておくと、精巣上体に感染が波及し、痛みや高熱を出すこともあります。また、パートナーを感染させてしまい、不妊症の原因になることもあります。

膀胱炎を放っておくと、急性腎盂腎炎を発症します。高熱や倦怠感などの全身症状、背中の痛みなどを伴い、生命に影響を及ぼす場合もあります。このような場合はすぐに受診してください。

検査や治療法

これらの病気は、尿検査や尿道分泌物検査を行うことで、正確な診断ができます。治療は、膀胱炎の場合は抗生剤を内服します。性感染症の場合は、内服薬もしくは抗生剤の点滴を行います。

尿道口から膿(うみ)が出る

排尿時に痛い

尿が出にくい

尿の勢いが弱い

尿をするのにお腹に力がいる

閉じる

このような症状は 前立腺肥大症・神経因性膀胱・膀胱の老化や血流障害 の可能性があります

膀胱がうまく収縮できない場合に起こると考えられます。

考えうる原因

前立腺肥大症

膀胱から尿道出口への尿の通過が妨げられているケースです。最も原因として多いのは、男性における前立腺肥大症です。

神経因性膀胱、加齢による膀胱の老化、膀胱の血流障害

膀胱がうまく収縮できない場合にも起こります。膀胱の働きをコントロールしている脳や神経に問題があると考えられていますが、原因がはっきりしないこともあります。

また、メタボリック症候群に伴う膀胱の血流障害や、加齢による膀胱の老化現象としてみられることもあります

放置するリスク

生活の質が落ちる、夜間頻尿のために睡眠不足になることなどが問題です。高齢の方の場合はトイレに行く回数が増えて転倒のリスクが増えることもあります。また、閉塞性腎不全に移行する可能性もあります。

検査や治療法

検査では、尿流量測定検査やエコー検査を行います。正確な診断をすることで、上記のリスクを回避することができる可能性が非常に高くなります。

尿が出にくい

尿の勢いが弱い

尿をするのにお腹に力がいる

尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ漏れ出てしまう

閉じる

このような症状は 前立腺肥大症・尿閉 の可能性があります

尿を出し切れなくて、膀胱内に尿が残ることで、もれ出てきてしまいます。
放っておくと、腎臓に負担がかかり、他の病気を引き起こすこともあります。早めに受診してください。

考えうる原因

この尿失禁の場合は、尿が出にくくなる症状が必ず先にきます。原因となる代表的な疾患は、前立腺肥大症や糖尿病、脊椎疾患などによる神経因性膀胱です。

放置するリスク

この症状は放っておくと腎臓に負担がかかり、急性腎盂腎炎や、慢性腎不全の悪化を招くことがあります。これらの病気は命に関わる可能性の高い病気です。早期の受診と治療が必要です。

検査や治療法

診察では、エコー検査、採血、検尿を行って、診断します。治療法としては、薬物治療、自己導尿指導、尿道留置カテーテル、膀胱ろう、腎ろうなどがあります。

尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ漏れ出てしまう

急に尿がしたくなり、我慢できずにもれてしまう

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このような症状は 前立腺肥大症単独、もしくは過活動膀胱の両方 の可能性があります

トイレが近くなったり、トイレにかけ込むようなことが起きますので、安心して外出したり、
乗り物に乗ることができないなど、日常生活が大きく制限されてしまうこともある症状です。

考えうる原因

本来、排尿は脳からの指令でコントロールされていますが、多くの場合、特に原因がないのに膀胱が勝手に収縮し、急に尿がしたくなったり、我慢できずにもれてしまいます。

加齢による変化や前立腺肥大症が原因になることが多いです。

放置するリスク

尿もれは生命に影響を及ぼすことはありませんが、非常に生活の質を落とします。特に高齢の方の場合は、トイレの回数が多いことで、転倒のリスクが高まったり、外出を避けるようになったりします。尿もれパットの使用も経済的負担になります。

検査や治療法

服薬による治療

前立腺肥大が原因になることが多いので、まずは前立腺肥大症の薬剤を使用します。効果が乏しい方は膀胱の勝手な収縮を抑える薬剤(抗コリン薬、β3作動薬)の服用で、かなり改善を見込めます。

しかし、多数の薬がありますので、適切に使用しなければ尿がでなくなったり、ひどい便秘に苦しむことも少なくありません。泌尿器科専門医による治療をお勧めします。

急に尿がしたくなり、我慢できずにもれてしまう

尿に血が混じっている

尿が赤い

尿検査で潜血陽性になった

閉じる

このような症状は 尿路結石・膀胱炎・腎臓の病気・または悪性腫瘍(がん) の可能性があります

血尿は、尿を作る腎臓や尿の通り道にトラブルが起きているサインです。
[目でみてわかる血尿]と、[目でみてもわからないが尿検査でわかる血尿]のふたつがあります。
特に、目でみてわかる程の血尿は、重要な病気のサインです。

考えうる原因

尿路結石、膀胱炎、腎臓の病気

尿路結石症では、ほとんどの場合血尿を伴っていますが、目でみてもわからないことが多く、尿検査でわかります。膀胱炎でも、膿尿と血尿を伴う場合があります。また腎臓の病気でも血尿をきたすことがあります。

悪性腫瘍(がん)

悪性腫瘍のうち、膀胱がんの85%は目でみてわかる血尿をきっかけにして発見されます。また腎がんでも、血尿を契機に見つかることが少なくありません。

血尿かどうか目でみてわからない場合でも、尿検査で潜血陽性(血尿)と言われることがありますが、こちらも重要な病気が隠れていることがありますので、注意が必要です。

放置するリスク

悪性腫瘍の場合は早期発見が重要です。
早く見つかれば、それだけ体に負担の少ない治療が可能になります。尿をしていて、あれ?と思ったら、近くの病院でまず尿検査を受けましょう。

また、尿検査で潜血陽性がでたら、目でみてわからないからといって甘くみず、できるだけ早くに泌尿器科で詳しい検査を受けてください。

検査や治療法

超音波検査

泌尿器科では尿検査のほかにまず超音波検査を行います。検査は簡単で、痛みもありません。

CT、MRI、採血、尿細胞診

なんらかの疾患が疑われた場合には、さらにCTやMRI、採血、膀胱鏡などいろいろな検査を行っていきます。喫煙者の場合には、膀胱がんなどの疑いがありますので、尿細胞診という検査をして、尿のなかにがん細胞が混じってないか調べます。

膀胱鏡

膀胱鏡は膀胱の中を直接観察する電子スコープです。やわらかい素材でできており、痛みも少ない検査です。

尿に血が混じっている

尿が赤い

尿検査で潜血陽性になった

トイレが近い

夜間にトイレに起きる

閉じる

このような症状は 過活動膀胱・膀胱容量の減少・夜間多尿・睡眠障害 の可能性があります

朝起きてから就寝までの排尿が8回以上の場合を、「頻尿」といいます。

8回以下でも、自身で多いと感じる場合には頻尿といえます。

夜間に排尿のために起きなければならない症状は「夜間頻尿」といい、一晩に1回であっても該当します。
最も多くみられる尿トラブルのひとつで、安眠できないなど日常生活を大きく妨げる症状です。

考えうる原因

過活動膀胱

尿が少ししか溜まっていないのに膀胱が勝手に収縮してしまう病気で、脳卒中、パーキンソン病など脳や脊髄の病気で、膀胱のコントロールが効かなくなる、前立腺肥大症による排尿障害のために膀胱が過敏になる、などの原因で発生します。また、膀胱の老化現象として起こったり、原因が不明なことも少なくありません。

膀胱容量の減少

少量の尿しか膀胱に貯められなくなるもので、過活動膀胱や前立腺炎、膀胱炎などで膀胱が過敏になるために起こります。

夜間多尿

尿量が多くなるために、夜間トイレに何度も起きるものです。原因としては、糖尿病などの内分泌疾患の他、高血圧、うっ血性心不全(心臓の働きが弱った状態)、腎機能障害などの全身性疾患、睡眠時無呼吸症候群などがあります。こうした場合は、まず基礎疾患の治療が重要です。

睡眠障害

眠りが浅くてすぐ目が覚めてしまうために、目が覚めるごとに気になってトイレに行くものです。膀胱に問題はありません。睡眠薬の内服も有効ですが、よく眠れるような環境の整備や生活リズムの改善も重要です。

放置するリスク

頻尿の原因は色々あり、背景に大きな病気が隠れている場合もあります。市販の薬で済ませずに、泌尿器科で一度ご相談ください。

検査や治療法

過活動膀胱では、膀胱の勝手な収縮を抑える薬剤(抗コリン薬、β3作動薬)を服用します。適切な服用でほとんどの方は改善します。
睡眠障害では、睡眠薬の内服も効果的です。
基礎疾患がある方はまずそれを治療することが優先です。

最近は市販の薬も多く出回っています。しかし同じ頻尿でも原因や症状は様々であり、それがわからないままでの服薬は必ずしも効果的ではありません。

また泌尿器の専門医が診ることで、これまで改善しなかった症状が改善することもあります。市販の薬で思ったように良くならない方は、一度ご相談ください。

トイレが近い

夜間にトイレに起きる

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